インプレッションシェアとは? | 改善方法や目安も解説

広告運用をしていると、一度は見たことがある「インプレッションシェア」。

あまり意味が分からず、無視している方も多いのではないでしょうか。

インプレッションシェアは、正しく理解して数値を確認することで、広告運用においてとても便利な指標になります。

本記事ではインプレッションシェアついて下記のような内容を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

  • インプレッションシェアとは
  • インプレッションシェアの活用方法
  • インプレッションシェアの確認方法
  • インプレッションシェアの調整方法

インプレッションシェアは、下記のそれぞれの広告メニューで使用される用語ですが、基本的には検索広告における意味で用いられることが多いので本記事でも検索広告でのインプレッションシェアについて解説します。

  • 検索広告
  • ディスプレイ広告
  • ショッピング広告

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リスティング広告を始めようとしている企業様・リスティング広告運用担当者の方には必見の内容です!

目次

インプレッションシェアとは | 広告表示の伸びしろが分かる

インプレッションシェアは、「広告が表示可能だった合計回数のうち、広告が実際に表示された回数が占める割合」です。

インプレッション シェア = 表示回数 / 広告が表示可能だった合計回数

誤解を恐れずにいえば、「広告設定の調節次第であとどれくらい広告を表示させられるか」の指標になりうるという理解が分かりやすいですね。

広告が表示可能だったというのが少し曖昧かもしれませんが、下記のような様々な指標を加味して媒体側が見積もった数字になります。

  • キーワード設定
  • ターゲット設定
  • 入札設定
  • 承認状況
  • 広告の品質
  • 予算

逆に言えば、上記の指標を大幅に変えなければいけないと参加できないようなオークションは、「表示可能」の対象外となります。

例えば入札単価を2倍にすれば広告を表示できたオークションは対象ですが、10倍にしないと参加できないオークションは対象外になります。

インプレッションシェアは高い方がいいというわけではありません。

インプレッションシェアを高くするには、様々な調整をする必要がありますが、それにはクリック単価が高くなるような調整もありますし、そもそも競合次第でインプレッションシェアに限界があります。

インプレッションシェアを上げることには執着せずに、あくまで広告運用上の指標の一つだと捉えることが大切です。

インプレッションシェア損失率について

インプレッションシェアと同じような用語で、「インプレッションシェア損失率」という指標が出てくるときもあります。

インプレッションシェア損失率は、簡単に言えばインプレッションシェアの逆の用語です。

インプレッション シェア = 1 – インプレッションシェア = 1 – 表示回数 / 広告が表示可能だった合計回数

また、インプレッションシェア損失率には2種類あります。

  • インプレッションシェア損失率(予算)
  • インプレッションシェア損失率(ランク)

それぞれを合計するとインプレッションシェア損失率そのものになります。

インプレッションシェア損失率 = インプレッションシェア損失率(予算) + インプレッションシェア(ランク)

インプレッションシェア損失率(予算)

予算不足が原因で広告が表示されなかった回数の割合

インプレッションシェア損失率(ランク)

広告ランクが低いために広告が表示されなかった回数の割合

インプレッションシェア損失率は、別の言い方をすれば、「どれだけ機会損失しているか」という指標です。

とはいえ、その損失を減らすには予算を上げる・入札単価を上げるなどの獲得効率が悪くなる可能性のある調整が必要なので無理に上げる必要があるわけではないことは留意しておきましょう。

リスティング広告の運用においてインプレッションシェアをどのように活用するのか

インプレッションシェアは、「適切なターゲットに配信できているのか」の判断に使うことがあります。

例えばインプレッションシェア損失率(予算)が40%になっているときを考えます。

普通に考えれば、予算を上げることで40%の新しいインプレッションが得られるという意味なのですが、少し別の角度から下記のように考えます。

インプレッションシェア損失率が(予算)がある程度高いということはターゲットが広すぎる可能性がある

どういうことかというと、「インプレッションシェア損失率(予算)が40%」の場合、

「現在の予算」で「現在のターゲティング設定(キーワード・オーディエンス設定 等)」だとターゲットユーザーの中の1番狙いたいユーザーに広告が出ていない可能性があることが想定されます。

もしくは、狙いたいターゲットボリュームに対してシンプルに予算が足りていない可能性もあります。

極端な話、インプレッションシェア損失率(予算)が0%の場合、想定したターゲット全てに配信できていることになりますので、「機会損失が0」ということになります。

あくまで可能性の話で、判断の一つの指標にすぎないのですが、インプレッションシェアを確認するのとしないのでは運用の質も変わります。

弊社は広告の代理店であり、お客様の予算を用いてリスティングを運用していますので、できる限り効率の良い配信をするためにもインプレッションシェアは日々確認しております。

インプレッションシェアの確認方法は管理画面の表示設定から

検索広告のインプレッションシェアは、Google、Yahoo!ともに、広告管理画面から簡単に確認することが可能です。

デフォルトでは表示されていませんので、表示設定からインプレッションシェアを選択する必要があります。

Google検索広告のインプレッションシェア表示項目
Yahoo!検索広告のインプレッションシェア表示項目

思ったより多くの項目があるように感じますが、整理すると簡単です。

インプレッションシェアの項目では下記の相対的な項目があることは先程解説しました。

  • インプレッションシェアとインプレッションシェア損失率
  • インプレッションシェア損失率(ランク)とインプレッションシェア損失率(予算)

それに加え、

「ページ上部のインプレッションシェア」と「ページ最上部のインプレッションシェア」という概念も存在します。

それぞれの掛け合わせで表示項目が多くなっているイメージです

ページ上部のインプレッションシェア

1ページ目上部におけるインプレッションシェア

ページ最上部のインプレッションシェア

1ページ目最上部におけるインプレッションシェア

狙うキーワードによっては、インプレッションがあると思っていても、実は上部や最上部のインプレッションは少なかったということもあります。

参考:https://support.google.com/google-ads/answer/7501826?hl=ja

また、Google広告では下記の単位でインプレッションに関する指標を確認することができます。

  • キャンペーン
  • 広告グループ
  • キーワード単位

ただし、インプレッションシェア損失率(予算)については、予算に関する項目ですのでキャンペーン単位でしか表示されません。

インプレッションシェアは常に確認しておきたい項目ですので、デフォルトで表示にするように設定しておくことをおすすめします。

インプレッションシェアの調整方法

前述の通りインプレッションシェアは、広告の状態を確認するために使えますので、
ここではどのような状態のときにどのよう調整すればいいかをまとめて記載します。

重ねてにはなりますが、インプレッションシェアを増やすことが目的にはなり得ないので、あくまで参考程度に確認することをおすすめします。

インプレッションシェア損失率(ランク)が低いとき

インプレッションシェア損失率(ランク)が低いときは広告ランクに問題があるときです。

上記の画像のように広告ランクは「入札単価」と「広告の品質」と「アセット(広告表示オプション)」で構成されています。

つまり、下記のような

  • 入札単価を上げる 
  • 広告の品質をあげる
  • アセットを増やす

広告の品質にかんしてはブラックボックスですので、「品質スコア」が低い場合のみ可能な範囲で対処するくらいの認識がいいでしょう。

もちろんこれらを調節することによるデメリットはありますので、インプレッションシェアを増やす目的だけで調整することはナンセンスです。

インプレッションシェア損失率(予算)が低いとき

インプレッションシェア損失率(予算)が低いときは、下記の根本的な理由が考えられます。

  • 予算に対するターゲットが広すぎる
  • ターゲットに対する予算が足りていない

どちらにせよ、予算は決まっていることが多いので、ターゲット面で調節しなければいけないことが多いです。

性別や年齢・エリアなどのターゲティングを絞ることでターゲットを抑えることが考えられます。

また、成果の出ているキャンペーンで、現状のCPAに余裕があり、さらにコンバージョンを増やしたいときには予算の増加を検討してもいいかもしれません。

インプレッションシェアとは? | まとめ

インプレッションシェアは、一見理解しがたく感じますが、定義を確認して使い方を理解することで広告運用の幅が広がる指標です。

Web広告の運用に関わる方は、ぜひ本記事を参考にしてインプレッションシェアを使いこなしてみてください。

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