リスティング広告のクリック率(CTR)の罠 | 目安と改善方法
リスティング広告で成果を出すには、まずはクリックをされなければいけません。
クリック率を上げることでLPに遷移するユーザーの数が多くなりますので上げるのはとても重要です。
本記事ではそんなリスティング広告のクリック率について下記の内容を紹介します。
- リスティング広告のクリック率の目安
- クリック率が高いことが必ずしもいいことではない理由
- クリック率の改善方法
リスティング広告のクリック率(CTR)の目安
グーグルから発表された、リスティング広告の業界別平均CTRが下記になります。
業界 | 平均CTR |
---|---|
アート & エンターテイメント | 11.43% |
動物 & ペット | 7.08% |
アパレル / ファッション & ジュエリー | 6.27% |
弁護士 & 法律サービス | 4.24% |
自動車 – 販売 | 8.67% |
自動車 – 修理 & サービス | 5.65% |
美容 & パーソナルケア | 5.92% |
ビジネスサービス | 5.17% |
キャリア & 雇用 | 5.93% |
歯科医 & 歯科サービス | 5.03% |
教育 & 指導 | 6.17% |
金融 & 保険 | 5.70% |
家具 | 6.01% |
健康 & フィットネス | 6.15% |
家・リフォーム | 4.62% |
産業 & 商業 | 5.61% |
個人サービス (結婚式、クリーニングなど) | 6.95% |
医療 | 6.25% |
不動産 | 8.55% |
レストラン & 食品 | 7.60% |
小売 | 5.5% |
スポーツ | 8.82% |
旅行 | 9.91% |
これを見ると業界によってある程度の差はあるものの、だいたい6%前後であることが分かります。
もちろん商材にもよりますので、参考程度にしかなりませんが、この表と大きく乖離している場合は改善を検討することをおすすめします。
リスティング広告のクリック率が高いだけではいけない理由
リスティング広告のクリック率は高ければ高いほどいいのでしょうか。答えはノーです。
理由は「現実(LP)と乖離した広告文にしてしまうことで、CVRが激減するから」です。
例えば「美容クリーム」のリスティング広告で、広告文が下記のようになっていたらいかがでしょうか。
【激安】どんなシワも一瞬でなくす | シワ改善美容クリーム
そもそも薬機法的にNGなので審査に引っかかり配信できませんし、仮に配信されても怪しいと思う人はクリックしません。
とはいえ、一定数広告文に惹かれてクリックするユーザーはいますので、通常の広告文よりもクリック率は上がります。これだけ煽れば当然ですね。
しかし、クリックしてLPに到達すると、他の「美容クリーム」と同じような成分や効果が記載してあり、シワは一瞬でなくならないと知ったらどうでしょうか。
恐らくほとんど100%のユーザーが商品を購入せずに離脱するはずです。
こちらは極端な例ですが、現実的に「広告文で作られた期待が、LPで超えられていない」という構造は非常によく見られます。
この構造になってしまうと、下記の2つの現象が起こることになります。
- 怪しいと感じたユーザーがクリックしない ⇒ 通常の広告文ならクリックするユーザーがいて、そのユーザーは購入していた可能性がある
- クリックしたユーザーがLPで期待外れだと思い購入しない ⇒ 通常の広告文なら、そもそもクリックしていない可能性はあるものの、クリックして購入していた可能性がある
つまり、ユーザーの購入する可能性をクリック前とクリック後でどちらも潰していることになります。
広告文は、商品の魅力を100%伝えるためにあるもので、200%に上げて見せるものではありません。
- 必要以上に煽る
- 期待値を上げすぎる
- 嘘をいう
広告文において上記のようなことをすると、クリック率は上がるかもしれません。
しかしCVRが下がり、万が一購入したユーザーからの評価も低くなりリピートは見込めないだけはなく、例えばSNSで悪評が立ち、より購入されにくくなる可能性もあります。
リスティング広告でクリック率(CTR)を上げる方法
前項でクリック率を上げるだけではいけないという旨を記載しました。
とはいえ、クリック率を上げること自体は必要な施策です。
LPの内容・商品自体の性能を逸脱しない範囲で広告文で魅力的に謳うことは全く問題ありませんし、むしろ広告の成果を最大化するうえでとても重要。
ここではリスティング広告でCTRを上げる方法を解説します。
広告文の調整
リスティング広告では下記のような点を意識して広告文を作成しましょう。
特に見出しは下記をより意識して作成しましょう。
- キーワードを含める
- 数字を入れる
- 様々な角度からの訴求をする
- 実際に表示されたときの見た目を想像する
- ベネフィットを入れる
クリック率を上げるテクニックがあるというわけではなく、事前に顧客の分析をすることが非常に大切です。
また、広告カスタマイザを利用することで、
- キーワード挿入機能
- カウントダウン
- 地域の挿入
など、広告文を動的に変化させることでクリック率を上げるための便利な機能が使用できます。
ターゲットの調整
リスティング広告は、検索したユーザーを狙うという時点である程度ターゲティングはできています。
しかし、そこからさらにディスプレイ広告のようにデモグラ等のターゲティングで絞り込むことも可能です。
検索するユーザーの中でも、商材の特徴的に特定のターゲットにのみ配信したいときはターゲティングを利用することでCTRが上がる可能性があります。
また、リスティング広告は「モニタリング設定」も活用できます。
モニタリング設定は、ターゲティング設定と同じようにデモグラや興味関心の指定ができます。
しかし、広告配信には影響しません。
設定することで配信結果の分析を指定したターゲティングごとにできるようになります。
分析の結果で、良いオーディエンスがあれば、その入札単価を調整することもできますし、ターゲティングすることもできますね。
直接ターゲティング設定をしてもいいですし、モニタリングしてから判断してもいいのですが、リスティング広告においてもターゲティングをすることでCTRだけでなく成果の改善に繋がることがありますのでぜひ活用しましょう。
品質スコアの改善
広告の品質を上がることで広告ランクが高まり、掲載順位を上げることができます。
とはいえ広告の品質は中身はブラックボックスで、なかなか上げられるものではありません。
なので品質の目安となる品質スコアの改善は意識してある程度行うと良いでしょう。
品質スコアは下記の要素で決まります。
- 推定クリック率
- 広告の関連性
- ランディングページの利便性
管理画面から、キーワードを表示し、表示項目を変更することでキーワードごとの品質スコアやそれを構成する要素の評価が確認できます。
リスティング広告のクリック率(CTR)の目安と改善方法 | まとめ
リスティング広告は、検索行動を起点にしたWeb広告の中でも成果が出やすいメニューです。
正しい運用をすることで、成果が出る可能性が高いため、Web集客に力を入れる際はぜひとも実施したいところです。
弊社では、リスティング広告に関するお悩みに関する無料相談も承っておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。