Instagram広告代理店の選び方 | 費用や注意点をまとめて解説

Instagram広告を代理店に依頼する場合、どのような基準で選べば良いのか分からない方が多いと思います。
本記事ではInstagram広告代理店の選び方や失敗しないためのポイントを紹介します。
これから代理店に委託を検討している方はもちろん、すでに依頼中の代理店を見極めたい方も、ぜひ参考にしてください。
Instagram広告の特徴は3つ

Instagram広告には大きく分けて3つの特徴があります。
- ターゲティングの精度が高い
- 潜在層に届けられる
- ビジュアルでの訴求が可能
精度の高いターゲティングによりCPAを抑えつつ、潜在層へのリーチも可能です。
さらに、画像や動画を活用して視覚的に訴求できるため、ユーザーの興味を引きやすく、高い広告効果が期待できます。リスティング広告やリターゲティングと併用することで、より多角的な集客が可能になります。
また、細かく解説すると、「Instagram広告」という広告媒体は存在せず、「Meta広告(旧Facebook広告)」という媒体から、Instagramを配信面として設定することで、Instagramへの広告配信が可能です。
Instagram広告代理店に依頼できること

Instagram広告代理店に依頼できる内容は多岐にわたります。ターゲットに響くクリエイティブの制作から、広告配信戦略の立案、効果測定まで一貫してサポートしてくれるのが特徴です。以下にInstagram広告の運用を代理店に依頼する際の代表的な業務内容をご紹介します。
戦略立案
Instagram広告では、視覚的に惹きつけるクリエイティブだけでなく、どのターゲット層に、どのようなタイミングで、どんな目的で広告を届けるかといった戦略設計が不可欠です。広告代理店は、Meta広告の仕組みを活用しながら、事業のゴールから逆算した提案・サポートを行います。
このあたりはクライアントの事業領域や目的によって大きくやり方を変えていくべき部分ですので、クライアントと代理店は深くすり合わせできるとよいでしょう。
- 広告目的に応じたKPI・KGI設計
- ターゲットユーザーの定義とペルソナ設計
- 訴求軸の整理
- Instagramリールやストーリーズなど配信面の選定
初期アカウント設定・構成
Instagram広告はMeta広告マネージャーを通じて設定を行います。広告アカウントの開設から、ビジネスマネージャーの設定、ピクセル設置など、広告配信に必要な初期構成を整えてくれるのも代理店の役割です。
- Meta広告アカウントの開設・ビジネスマネージャー設定
- ターゲティングセグメントの設計
- タグの設置やイベント設定
- キャンペーン構成と配信面(フィード/ストーリーズ/リール)の設計
- Google Analyticsなどのアクセス解析ツールの設置
Instagram広告の運用・改善
Instagram広告は配信開始後の運用と改善によって成果が大きく変わります。ABテストによるクリエイティブの最適化やターゲティングの見直しを継続的に行うことが、広告施策成功の鍵となります。
- 広告クリエイティブの制作・改善
- 配信結果に基づくターゲティングの再設計
効果測定・レポート作成
Instagram広告の成果を正しく把握するには、Meta広告管理画面上の指標だけでなく、実際のコンバージョンや購買データとの紐づけが重要です。成果を重視している代理店は、表面的な数値ではなく、事業成果に直結する分析と改善提案をしてくれます。
- 週次・月次レポートの提出と改善提案
- CPA・CTR・CVR・ROASなど主要指標の報告
- CPO(注文単価)など事業視点での分析
- 改善施策の優先順位づけと実行プラン提案

Instagram広告代理店に依頼できるその他の施策
Instagram広告の代理店では、配信そのもの以外にもさまざまな関連業務を依頼できます。
特に成果を最大化するためには、広告クリエイティブやランディングページの質も重要です。
以下に代表的な施策を紹介します。
- ランディングページ(LP)の制作・改善
- 広告用の画像・動画クリエイティブ制作
- リール広告やストーリーズ広告に最適化された縦型動画制作
- アカウント運用やフォロワー獲得支援との併用提案
広告配信に限らず、Instagram全体で成果を上げることを重視している代理店であれば、投稿設計やアカウント育成も含めて相談できることが多いです。
Instagram広告代理店に依頼した場合の費用は?
Instagram広告の代理店に依頼する際の料金体系は、Meta広告の構造上、他のWeb広告と同様に「初期費用 + 月額手数料」という形が一般的です。
例)
- 広告費50万円/月 → 手数料 約10万円/月(20%)
- 広告費100万円/月 → 手数料 約20万円/月(20%)
多くの代理店では広告費に対して15〜20%の手数料を設定しています。その他にも、初期アカウント設定費用やクリエイティブ制作費が別途かかる場合があります。
なお、代理店によっては下記のような形で契約しているケースもあるため、事前の確認が必要です。
- 手数料が定額(例:10万円/月)
- 最低出稿額を設けている
- 初期費用が無料
- 成果報酬型(例:コンバージョン単価に応じて変動)
費用だけで判断せず、成果につながる支援内容があるかどうかを基準に判断することが大切です。
Instagram広告代理店を選ぶポイント
成果・利益を重視し、本質的なマーケティング支援ができる代理店こそが良いInstagram広告代理店です。
Instagram広告では、ビジュアルの良し悪しだけでなく、ターゲットとのマッチ度や導線設計、ブランドトーンの整合性が成果に直結します。そのため、広告だけでなく全体の戦略に踏み込んで提案してくれる代理店が理想です。
- CPAだけでなくCPO(最終成果)まで追って分析してくれる
- 自社の商材・ターゲット理解に深く取り組んでくれる
- 本当にInstagram広告が適しているかまで検討してくれる
- アカウント構造や訴求軸の理由まで丁寧に説明してくれる
- SNS特有のスピード感に対応できるレスポンスの速さ
Instagram広告は媒体の特性上、ターゲットとの相性やビジュアル面での表現力が重要なため、表面的な数値レポートだけでなく「なぜその成果が出たのか/出なかったのか」を分析・提案できる力が代理店選びの分かれ道になります。
とはいえ、このあたりは、契約後でないと判断できない部分が大きいと思いますので、契約前にチェックできる項目も解説していきます。
- 実績:過去の事例から代理店の強みを見極める
-
Instagram広告代理店を選ぶうえで、まず確認すべきは「過去の実績」です。自社と同じような業界・ターゲット層・商材で成功事例があるかを調べることで、その代理店が持つノウハウの有用性を判断できます。
たとえば、美容・健康系商材に強い代理店もあれば、BtoBサービスや高単価商材に強い代理店もあります。成果とされている「CPA」「ROAS」「CPO」などの指標が、自社の期待値に見合っているかを見極めましょう。
また、単に広告費が大きい案件を多く担当しているだけでなく、限られた予算でどのような工夫をして成果を出したか、という細かい運用力にも注目すべきです。導入事例ページや営業資料、初回提案時のヒアリング内容から、代理店の得意領域と自社の目的が一致しているかを確認しましょう。
- 料金体系:単純な安さではなく、内容とバランスをチェック
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Instagram広告の代理店費用は、主に「月額運用手数料」と「初期設定費用」「クリエイティブ制作費」などで構成されます。一般的な手数料は広告費の15〜20%が目安ですが、代理店によっては成果報酬型や定額制を採用している場合もあります。
また、クリエイティブ制作費が別料金であることも多く、バナー1点数万円〜、動画ならさらに高額になるケースもあります。納品本数や修正回数によって費用が変動するため、事前に「どこまで含まれているのか」「オプション費用は何があるのか」を明確にしておく必要があります。
契約期間にも注意が必要です。最低契約が3ヶ月〜1年と設定されていることも多く、途中解約時の違約金規定も要確認です。費用だけで判断せず、「その金額でどれだけの支援が得られるのか」にフォーカスして選定しましょう。
- 担当者の対応:信頼できるパートナーか見極める
-
どれだけ実績や会社規模が良くても、実際に対応する担当者によって成果は大きく変わります。Instagram広告はスピード感と柔軟な対応が求められるため、担当者のスキルや姿勢を事前にチェックしておきましょう。
ポイントは「ヒアリング力」「提案力」「マーケティング視点の有無」です。こちらの目的や課題を丁寧に引き出し、マーケティング戦略全体を見据えた上で広告の提案ができる担当者であれば、信頼して任せることができます。
また、レスポンスの早さや、報告・連絡・相談の丁寧さも重要です。
初回の打ち合わせ時点での対応品質や、資料の内容、改善提案の姿勢から相性を見極めるようにしましょう。
信頼できるInstagram広告代理店の探し方
Instagram広告の代理店は数多く存在しますが、信頼できるパートナーを見つけるには、事前の情報収集と比較検討が欠かせません。
以下のような観点でチェックするのがおすすめです。
知人からの紹介や口コミ
最も信頼性が高いのは、実際にInstagram広告の運用を依頼したことがある知人・同業者からの紹介です。実際の担当者の対応や成果まで具体的に確認できるので、失敗のリスクを下げられます。
会社で広告代理店を利用している方に話を聞けるのであれば、パフォーマンスについてヒアリングできるとよいでしょう。
比較サイトを確認する
Instagram広告代理店を探す際には、広告代理店を紹介する比較サイトを確認するのも有効です。
特に、以下のような媒体は信頼性の高い情報がまとまっており、複数の代理店を効率よく比較・検討できます。
- Web広告代理店を比較できるポータルサイト
- SaaS型広告プラットフォームが運営する代理店紹介コラム
- 広告運用事例やコラムが豊富なマーケティングメディア
検索エンジンで「〇〇(地域名) + 広告代理店」などで検索したときに出てくるメディアや、普段マーケティングで情報収集をしているようなメディアなどが参考になるでしょう。
各代理店の得意領域や過去実績、対応の柔軟性などがまとまっている場合も多く、まずは複数の候補をリストアップする手段としておすすめです。
専門性の高い発信をしているか
ある程度広告代理店の候補がある場合におすすめの方法です。
自社のブログやSNSなどで、Instagram広告に関するノウハウを積極的に発信している代理店は、業界知識や運用スキルに自信がある証拠です。発信の質・頻度・更新日をチェックしてみましょう。
ホームページ上に「ブログ」や「お役立ち記事」、または「ホワイトペーパー」などが公開されているかどうか、またその内容が役立つ情報であるかどうかなどを確認して総合的に判断するのがおすすめです。
Instagram広告代理店を選ぶ際の注意点をチェック

ここではInstagram広告の代理店を選ぶ際の、注意点をまとめました。
これらに注意することで、代理店選びに失敗する確率を限りなく減らすことが可能です。
Web専業の広告代理店であるか確認する
Instagram広告の運用を依頼する際は、Web広告に特化した代理店を選ぶことが重要です。
というのも総合広告代理店の中には、テレビや雑誌などの従来型メディアが主力で、Web広告部門のスキルや経験が不足している場合があります。
また、Web制作会社がInstagram広告などのWeb広告運用サービスを提供しているケースもありますが、制作と運用では必要なスキルセットが異なります。
もちろんどちらも得意な会社である可能性もあるのですが、かなり少なく、Web専業の広告代理店であれば、Instagram広告に関する専門知識と実践経験が豊富である可能性が高いでしょう。
広告アカウントの開示ができるか確認する
代理店が運用する広告アカウントを広告主側も閲覧できるかどうかは、非常に重要なポイントです。一部の代理店では、自社のノウハウ保護を理由に、クライアントに広告アカウントの閲覧権限を与えないことがあります。
しかし、透明性のある運用を担保するためには、アカウントの共有が望ましいでしょう。運用状況を常時確認できれば、予算はどのように使われているかなど、重要な情報を把握できます。アカウント開示ポリシーについては、契約前に必ず確認しておきましょう。
担当者の経歴や実績を確認する
広告運用の質は担当者の質によってほとんど決まります。そのため専門知識が豊富で、コミュニケーション能力が高く、レスポンスの早い担当者であることが重要です。
事前にできる範囲でヒアリングして、会社の広告を任せてもよいかを判断できるとよいでしょう。
例えば「今までどのような領域の支援でどのような成果を出したのか」「(できればバイネームで)どのような会社の支援をしてきてどのような成果を出したのか」などが聞けると、判断の基準になります。
Instagram広告代理店に依頼する3つのメリット
ここでは、Instagram広告の代理店に依頼するメリットを整理しました。
Instagram広告のノウハウがある
Instagram広告はMeta広告の一部として配信されますが、フィード・ストーリーズ・リールなど独自のフォーマットに応じたクリエイティブ設計やユーザー行動の理解が必要です。
特に「縦長動画」や「冒頭3秒での引きつけ」など、媒体特有のテクニックが成果に直結します。
代理店であれば、こうしたInstagram特化の配信設定・改善ノウハウを多数の実績から蓄積しており、学習コストをかけずに効率よく成果を出すことが可能です。
自社のリソースを削減できる
Instagram広告は設定・配信・改善・レポートといった多くの工程を要するため、社内で運用するには相応のリソースが必要です。
代理店を活用すれば、煩雑な管理業務やクリエイティブ更新を外部に任せることができ、社内は本来注力すべき業務に集中できます。
特に人手が限られている企業にとっては、広告の効果を維持しながら省力化できる点が大きなメリットです。
業界トレンド・競合動向を把握できる
複数企業のInstagram広告を担当している代理店には、業界ごとの成果傾向や成功パターンが蓄積されています。
たとえば、「今は静止画より動画が強い」といったナレッジを基に、より実践的な提案が受けられます。
自社だけでは得られない、俯瞰したマーケットの視点を持ち込んでもらえるのは、代理店ならではの価値です。

Instagram広告代理店に関するよくある質問
- 広告アカウントの開示はしてもらえる?
-
広告アカウントの開示が可能かどうかは会社によります。
- 権限を渡して自由に見られる
- 別のレポートツールなどを通して自由に見られる
- 月1のレポートのみの提示
上記のような様々なパターンがありますので、依頼をしようと考えている会社がどのような方式を取っているのかを事前に確認することをおすすめします。
- Instagram広告代理店を変えることはできる?
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可能です。
ただし、広告アカウントの移行ができるかどうかは前の代理店次第になります。
新たに広告アカウントを作成しInstagram広告を始めることもできるのですが、学習データが活用できないため成果が出るまで時間がかかることがございます。
- Instagram広告代理店の契約期間は一般的にどのくらいですか?
-
多くの代理店では3ヶ月〜1年の契約が一般的です。初期設定費用がかかる場合は、最低契約期間を設けていることが多いです。ただし、代理店によって異なるため、事前に確認が必要です。
- Instagram広告を解約する場合、どのような条件がありますか?
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一般的には1ヶ月〜2ヶ月前の事前通知が必要です。また、最低契約期間内の解約では違約金が発生する場合があります。契約書の解約条項を必ず確認しましょう。
- レポートはどのくらいの頻度で提供されますか?
-
一般的には月次レポートが基本です。代理店によっては週次や隔週などのペースでレポートを提供することもあります。特に初期段階では頻繁なレポーティングを依頼するのが効果的です。
弊社では月次のレポートと、1日毎に広告数値が更新されるダッシュボードを用意しております。
とはいえレポートの提供自体に意味はなく、レポートを元に課題を挙げて要因を特定して次の打ち手を考えることに意味があります。
これらを代理店と広告主側で話し合い、より広告効果を高めていく動きができるのが理想です。
- レポートにはどのような内容が含まれますか?
-
基本的には以下の内容が含まれます。
- 広告費用と予算消化状況
- インプレッション数、クリック数、クリック率
- コンバージョン数とコンバージョン率
- CPCとCPAなどのコスト情報
- キャンペーンごとの効果、キーワードごとの効果
- 改善提案
- 代理店に依頼して効果が出ない場合はどうなりますか?
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はじめに、効果が出ないことは起こり得ることです。
普通の代理店であれば、そこから効果が出ない原因を分析し、改善策を提案します。
改善が見られない場合は、戦略の見直しや目標の再設定などを提案するべきです。契約前に、効果が出ない場合の対応方針を確認しておくことをおすすめします。
- Instagram広告だけを依頼できますか?
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はい、可能です。ただし、場合によってはMeta広告全体(Facebook含む)での提案になることもあります。
- Instagram広告の成果はどのくらいで出ますか?
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業界や商材によりますが、最低でも1〜2ヶ月の運用期間を見てABテストと改善を重ねる必要があります。短期的に成果が出ない場合もあります。
良いInstagram広告代理店の選び方 | まとめ
Instagramを始めとするWeb広告の代理店選びは非常に大切です。
成果を重視し、良きパートナーになるような代理店を選ぶことで、事業の拡大に繋がります。
弊社では成果を最重要視し、Instagram広告に限らずWebマーケティング全体を支援することを得意としていますので、Web集客に課題を感じている方は、ぜひ一度ご相談ください。